みなさん、いかがお過ごしでしょうか? 「寝言は、生きてるうちに言え」のマウリンです。

「そうせい!」

急に、ことばを発しましたけど、幕末時代の本やドラマを単純に好きでよく見るねん。
特に長州藩の志士達の話とか長州藩主の毛利敬親(たかちか)が大好き。
まさに冒頭の「そうせい!」は、長州藩主である毛利敬親が、家臣に進言されたときによく発する言葉.
それが故に、“そうせい侯”(侯=諸侯=大名)と言われてたんやで。
※そうせい=そのように取り計らえという言葉

“こういうシーンがある”
ある家臣が判断をもらおうと提案して、敬親に判断を仰ぎ、敬親は「そうせい」と言う。
その後、別の家臣が先の家臣と違う提案をしたのだが、その時も敬親は「そうせい」と言う。
これだけ聞くと、愚かな主君と思うやろ?
その敬親が治める長州藩は、幕末の激動の時代の中で大局を見誤ることがなく、倒幕に成功し、明治新政府の一翼を担うことができた。
な・ぜ・か?

≪ ポイント ≫
– 身分や年齢にとらわれず、優秀な人材が集まったこと
– 主君に反対される心配がないから、思い切って意見を上申できた
– 主君のお墨付きなので、堂々と政策を実行することができた

信頼のおける家臣を見出し、その家臣にすべてをまかせ、思い存分に力を発揮させて政治を行わせた。
身分や年齢などの古い体質にとらわれない柔軟な組織の体質を受入れていたんや。
敬親は、藩を引っ張っていく独裁者的リーダーではなく、最終的に責任を負う考えのリーダーだったと思われます。
部下である長州藩士たちも、こうした敬親の人格や人物を慕っていた。
「もし、幕末のあの時期に、倒幕派か、あるいは佐幕派のどちらか一方に加担していたならば、自分は間違いなく殺されていただろう」と敬親が述懐していたというエピソードがある。

大きな変革を行うには、その時機を見計らうことが大事なんやと。
ボクは、オリックスの宮内義彦会長の下で、子会社として役員会資料作成などお手伝いした時に、新規事業への判断にOKを出すのは簡単なことで、ここでの大きな失敗は無いと言う。判断が難しいのは、むしろ「いつストップをかけるか」という点。挑戦しても、すぐに成功する確率はそう高くないため、撤退の判断こそが経営者の大きな責任であり、参入すべきかどうかは、実はそれに比べると小さな決断であると知った。
まさに現代の「そうせい侯」と思った。

多くのひとにとって、チャレンジしている方が仕事は面白いはず。
大切なのは、リスクを取って頑張るという姿勢を社内からなくさないことやと思う。
「もっとおもしろくできる」を社内から絶やさないこと。
それが、ボクの人事としての大きな仕事のひとつです。

たとえば、社内から新規事業の提案が出たときには・・・
『いま、新規事業やらせてください!』【仮想相手】
「そうせい!」【ボク】
『ありがとうございます。』
「そうせいっ!」
『この人の下なら、おもしろいことが出来そう。』
「今日から、そうせい!」
『よぉーし、明日からやるぞぉー。』
「ん、話しきいてる?」
『がんばります。』
「おーい、きいとるかぁー。」