2025年6月6日に実施された「新任マネジメント研修」の様子をご紹介します。
本研修は、プレイヤーからマネジメントのマインドセットにシフトし、経営視点で数字を捉える意識を醸成することで、マネジメントに必要な基盤を築き、今後の成長を加速させることを目的としています。
参加者は、2024年1月以降に着任したマネージャー・サブマネージャーに加え、部長から指名されたエンジニアリングリード、デザインリード、リーダーです。

午前の部は、五十島常務取締役より「マネージャー要件」についての講義が行われました。「マネージャー要件」は、組織運営における責任領域や業務内容、求められる能力を4つの項目に分解し、全54項目で構成したものです。
講義では、要件策定の背景や評点基準を正しく理解することを通じて、自身を要件と照らして客観的に評価できるようになることで、強みと成長課題を把握し、より一層の成長につなげていくことを目指しているというお話がありました。

その後のお昼休憩では、講師と参加者が一緒にお弁当を囲みながら交流を深める時間が設けられ、午後の研修に向けて意欲が一層高まっている様子が見受けられました。

午後の部は、星副社長によるMK6(※1)「文化の遵守」から始まりました。
GMOペパボにおけるマネジメントの役割や基礎的な考え方、人間関係構築に不可欠なアクティブリスニングの重要性について幅広くお話しいただきました。
中でも、マネジメント層が陥りやすい「一人で抱え込んでしまう」という課題に対しては、参加者同士が抱えている悩みを共有し、チームで解決策を考えるグループディスカッションが行われました 。
研修実施後のアンケートでは、「ディスカッションを通して自身の悩みを細かく分解することができた」などの声が寄せられ、実践的な学びにつながる貴重な時間となりました。
(※1)MK6とは、上位職者に期待することを定めたものです。
1 | 文化の遵守 | ペパボの一員として会社の文化を支える理念、ミッション及び「わたしたちが大切にしている3つのこと」等を遵守します |
2 | 役割の自覚 | 役職者としての役割を自覚し、常に学習を怠らず能力を高めることに努めます |
3 | リーンスタートアップ | 事業に対してはムダがなく効率的なリーンの考えを軸に、柔軟性を持ち、常にスピード感を持って改善を行います |
4 | 事業成長のための挑戦 | 現状に満足することなく、事業を成長させるため、新しいことや困難なことに挑戦し続けます |
5 | 1番へのこだわり | 我々が生み出すサービスは顧客価値、ユーザー数ともに1番を目指します |
6 | 成長支援 | パートナーの成長を愛情を持って支援します |
続いて、杉野執行役員と経営企画チームの大友マネージャーによる「P/L・B/S・C/Fの基礎」の講義が行われました。
この講義では、財務諸表の基本構造を理解することで、経営の意思決定や事業の状況を数字で把握する力を養うことが目的です。
アンケートでは、「財務の知識を初めて体系的に学ぶことができた」「数字を通して会社を新たな視点で捉えられるようになった」といった声が寄せられ、日々の業務では得られない学びがあったことが伺えました。
日々の業務ではなかなか触れる機会の少ない経営数字ですが、この講義を通じて、多くの参加者が数字の面白さや、それを活用して組織に貢献していく意識を高めることができたようです。

研修の最後は、佐藤社長によるMK6「役割の自覚」の講義でした。
自身の経験や会社経営を通して行き着かれたマネジメント論である“ウエハース理論”を用いて、多様な人材が異なる「層」として重なり合うことで、組織に強さと柔軟性をもたらすというお話をされました。
多様性を活かすためには、「相互理解と尊重」「適切なコミュニケーション」「共通の目標」「適材適所の配置」が重要であり、役職者として学習と能力向上に努め、責任ある行動、自己研鑽、役割理解、柔軟性、チームバランスを意識することの大切を述べられました。
ウエハース理論を実践し、自身の役割を自覚しながら組織の多様性と強みを育むことで、より柔軟で強い組織が実現できるとお話されました。

今回の「新任マネジメント研修」は、参加者が自分の役割をあらためて見つめ直し、組織文化や経営の視点、多様なメンバーとの関わりを改めて考えるきっかけになったように思います。
ここで得た気づきや学びが、それぞれの現場での一歩につながっていき、一層の自信と意欲を持ってリーダーシップを発揮してくれればうれしいです。