「まだ当社を知らない方に向けて」いままでの軸に、もうひとつの軸をプラスする!|編集長コラム

みなさん、こんにちは。「寝言は、生きてるうちに言え」のマウリンです。昨年末に「ペパボHRブログ」編集長に任命され会社公認のブログをどうすればよいのか戸惑いを隠せずにいたぼくですが、今日2月6日の”ブログの日”に便乗して初の編集長コラムを書くことを決意。今日は「これからのHRブログ」の話をします。

自己紹介

間浦 剛(まうら つよし)
Twitter:@mau_rin
あだ名:まうりん
HR統括部 HR統括グループ マネージャー。昨年はリモートワークとかステイホームとか言われることに、前半はあたふたして「オフラインの良さ」ばかり語っていたが、最近では、静けさの中でのリモートワークやお取り寄せで食がどんどん楽しくなってきている

採用選考のオンライン化を試行錯誤していた時に編集長の依頼

 2020年から新型コロナウイルスの影響で待ったなしに始まったテレワークで新卒・中途採用業務の大半をオンラインに移行するため、昨年は新しい働き方に日々向き合いながら試行錯誤を繰り返していた。

 オンラインで結果的にうまくいったものや効率化が図れたものもあったが、すべて良好なわけではなかった。これまでの多くの応募者の方々には、当社のパートナー(社員)と直接顔を合わせ、話を重ねることで選考過程において良い反応を得られていたが、オンライン化によってその反応が失われるケースもあった。

 新卒採用ではノウハウのない中でのオンライン説明会やインターンシップの開催、中途採用ではリーチしづらい地方へのアプローチや選考の質を保つための構造化など、結果と改善を繰り返し進めなければいけない状況が続いていた。

 そんな中、「ペパボHRブログ(以下、HRブログ)」の立ち上げから編集長をされていた五十島常務より、「編集長、やってみるのはどう?」と提案されたことがきっかけで昨年10月に2代目編集長を拝命した。人事発信のブログに関わるのは、ぼくが駆け出しのころ非公式で始めた”ジンジン”から7年ぶりのことだった。編集長の話をいただいた時は、非公式の当時をふり返ることもなく「とにかく、やってみるか」の気持ちしかなかった。

非公式で運営していたペパボ人事のブログ”ジンジン”

 そして、2020年12月、Indeed Japan株式会社が主催する『オウンドメディアリクルーティング アワード 2020』にGMOペパボが入賞するという嬉しいニュースが飛び込んできた。編集メンバーもそうだが、忙しい業務の中で取材や執筆、レビュー、撮影などを快く引き受けてくれたたくさんの社内メンバーに恵まれたことも受賞の大きな要因になった。

 そんなメンバーに支えられているブログだからこそ、まだ見ぬ求職者の方にGMOペパボのことをもっと知ってもらいたいと強く思った年末だった。そしてその時、ぼくの心の中は、編集長の依頼を受けたけど、これからの重圧におしっこ漏らしそうだったことも付け加えておく。

HRブログを活かすために、その延長線で考える

 編集長を拝命したものの、HRブログの運営に直接絡んでいたわけではないため、まずは“HRブログを知る”ところからはじめ、その後2021年以降のHRブログの方針づくりに取り掛かった。

 「ペパボHRブログ」は、実は専任編集部員も専任ライターもいないメディアだ。だが立ち上げから今日まで、週1以上の更新を継続しており、これはブログの財産になっていた。そこで、今後もその継続を保つため以下の3つを軸に置くことにした。

 この3つの軸を置き、この先HRブログをやっていって何を実現したいかを考えると、いちばんに頭に浮かんだのが、採用=“仲間を増やしたい”につなげたいということだった。もっと具体的に言うとHRブログを見て応募し、入社を決めたという方が現れてくれることだ。

 そのことを編集メンバーに伝えると、採用色が濃いHRブログに変わることへの不安や、今まで培ってきたHRブログの世界観に一貫性が無くなってしまうことへの懸念が発せられた。ぼくは単純に考えてしまっていた。

 記事の大半を採用関連にしてしまっては、求人媒体と変わらない。HRブログが今まで根を張ってきたこと=書き手が発信した情報が、読み手に「この会社、いいね」と押し付けがましくなくいい距離感で届くような、そんな読み手と書き手の関係を理解しないままの変更では誰も賛同しないのはあたり前だった。(それを考える数週間は、眠れない日々になると覚悟もしたが、逆に“疲れ”でぐっすり眠れ、ごはんの量も増えました。)

 求職者の方が当社を知り、そこから「この会社のことをもう少し知りたい」「この会社って今募集してるのかな」という気持ちの変化に至るプロセスを考えれば、入口の部分でいままでのHRブログを活かすことが重要で、その延長線に次の目的をつくることが自分の仕事だと思い直した。

 この後も、運営メンバーとのディスカッションを繰り返し、ようやく以下の目標を設定することができた。

求職者の方にとって価値あるブログになるために

 就職や転職をしようと考えて、みなさんが企業のサイトに訪れたとき、まず何を確認されるだろうか。 自分のスキルを活かし活躍できる会社なのか。しっかりとした制度やルールが備わっている会社なのか。今よりも成長できる機会がある会社なのか。フレックスやテレワークなど、裁量をもった働き方ができる会社なのか。一緒に働きたいと思えるメンバーがいる会社なのか。

 そうした求職者の方が他の会社と比較検討できる判断材料がしっかり掲載されていることはとても大切だ。また、欲しい情報にストレスなくたどり着けることや、気になった記事から求人ページをすぐ確認できる使いやすさもないといけない。

 求職者の方にとって価値あるブログになるために、運用、コンテンツ、デザイン・機能、宣伝の4項目で一つ一つ見直しを行っている。

 コンテンツについては、GMOペパボに入社いただいたパートナーにヒアリングを行い、ニーズの洗い出しを行うための準備をしている。また、採用時期を逆算して、部門の採用ニーズにあわせた記事が提供できるような体制で回し始めている。ブログの直帰率が高いことを受け、タグや関連記事の表示なども見直して行く予定だ。

 編集部の規模的に一気にリニューアルが難しい当社の場合は、掲げた目標にたどり着けるかを確認しながら、優先順位を決めて進めていくしかない。「何を情報としてお伝えし、それがどう伝わるか」を考えながら、求職者の方にとって価値ある情報をタイムリーにお届けしていきたい。

人とペパボをつなぐ、そんなHRブログにしたい!

 本質は採用を推すことではなくて、このHRブログが、人と接するとき、面接のとき、イベントのとき、そういった出会いのシーンで、「HRブログを見まして…」や「それHRブログの記事で知ってます」から何か話が弾むきっかけになることだと思っています。

 ほら、お見合いでも、ある程度相手のことを事前にプロフィールで知っておくと、初対面の人同士が出会ったときの緊張をときほぐすアイスブレイクとなるように、HRブログきっかけで話題が膨らむことで、その後の関係も深まるという心温まるシチュエーションが生まれるんじゃないかと思うんです。そうやって、いろいろなシーンで、人とペパボをつなぐ役割を担っていけることはわくわくする。ほら、ぼく人が好きだから。

 この体温ある会社を外部に魅せていく。これ、編集長の決意表明です。