新たな領域への挑戦、ものづくりのビジネススクール「minneカレッジ」担当者インタビュー

minneでは、昨年2022年12月に、ものづくりのビジネススクール「minneカレッジ」を創立しました。本年2月には1期生のレッスンがスタートします。minneとして新たな領域へのチャレンジとなる「minneカレッジ」の立ち上げについて、プロジェクトメンバーのふたりに話を聞きました。

minneカレッジとは
「好き」をもっと仕事にするために、明日をもっと自分らしく生きるために
学びの窓をひらく、ものづくりのビジネススクールです。

自己紹介

加藤千夏(かとう ちか)
あだ名:ちか
minne事業部 事業開発チームのディレクター。
旅行と実家の犬と遊ぶことが好き。
最近ハマっていることは、岩盤浴のあるスーパー銭湯巡り。

小林舞(こばやし まい)
あだ名:まいどん
Instagram:@sziaoreo_artworks
note:https://note.com/sziaoreo
イラストと猫が好きな minne事業部 開発基盤チームのデザイナー。最近はグミにハマっている。

学びの窓をひらく、ものづくりのビジネススクール「minneカレッジ」に込めた想い

 minneカレッジを創立したきっかけをおしえてください。

ちか「minneは今、85万を超える作家・ブランドさんに登録いただいているのですが、それぞれで目指すキャリアというものは違います。その中でも、特に、もっと作家・ブランドとして成長したい、ものづくりで生計を立て、ビジネスとしてやっていきたいという方の熱量を、これまでのminneの活動を通して感じることがすごく多かったんです。

作家さんの中では、ご自身でそういったスクールに通っている方がいたり、これから作家活動で生計を立てたいけど何から初めていいかわからない、といった声もいただいていたので、じゃあminneでやろう、となったのがはじまりです。

minneはもちろんハンドメイド作品を売買できるマーケットでもあるけど、ものづくりの総合プラットフォームとして、minneに行けばものづくりに関することがすべて揃っている、という場所を目指しています。そのひとつとして、今回minneカレッジをスタートしました。」

 創立して最初に行うのがオンライン講師コースなんですね。

ちか「そうですね!ものづくりの技術を習得して、お客様に支持してもらっている方々の中でも、次はものづくりの楽しさやスキルを人に伝えたい、という気持ちを持っている方が多いなと思っていて。過去に『minneのハンドメイドマーケット』や『minne WORKSHOP FUNFEST』というオンラインイベントでワークショップを行う作家・ブランドさんを募集したときにも、やりたい!って言ってくださる方がたくさんいて、すごくそれを感じました。

でも実際に講師になりたいと思っても、何から初めていいかわからない、という人も多くて、そういった声もあったので、オンライン講師のコースの募集をはじめました。」

ちか「これまでもminneでは、minneLABなどの活動を通して、作品を作って販売する、ということを中心に支援してきました。minneカレッジでは作家としての活動を総合して、ビジネスとしてやっていきたい、自分の好きなことで生活していきたい、という方々が集まる場所になるといいな、と思っています。」

まいどん「minneカレッジの取り組みは、minneの『仲間づくり』の面もあるなと思っていて。minneに限らず、SUZURIなど、ペパボのサービスって、ペパボだけでは成り立たないんです。作品を作って販売する作家・ブランドさんがいて、それを購入する方がいて、minneもマーケットとして成り立っています。minneがものづくりのマーケットを牽引していく中で、一緒にマーケットをつくる仲間をどんどん増やしたいし、そこから、ものづくりの影響がどんどん広がっていくのがとても楽しみです。」

“同じ目標に向かって走る”ことができるチーム

 社内でもスクールを作るのは初めての取り組みだったと思うのですが、最初はどのようにプロジェクトをスタートさせていったんですか?

ちか「今回のプロジェクトは、ディレクターであるわたしとデザイナーのまいどんさん、アシスタントディレクターの3人が中心となり、上長として部長がいるというチーム体制で進めていました。このメンバー、すごく役割分担が明確でやりやすくて。」

まいどん「わかる!」

ちか「このチームでやると決まった際、最初にメンバー全員でminneカレッジをどうしていきたいか、minneカレッジはどうあるべきか、対面でのディスカッションを時間をかけてやりました。その時間の中で、目標が統一化できたというか、同じ目標に向かって走っていけるようになったと思います。」

まいどん「動き出しも、最初からカリキュラムを作る、といったことはなくて、まずはminneカレッジ自体の設計からはじめました。わたしたちは教育機関をつくるんだから、教育理念が必要だよね、というところから始まって、minneでもやったブランディングを、minneカレッジでもやりました。」

コミュニケーションをデザインし、信頼を生み出すデザイナーの役割

まいどん「教育機関って信頼業だとおもうので、参加してくれる作家・ブランドさんにどうしたら信じてもらえるか、というのはすごく考えました。

信じてもらうには、minneカレッジに関わる人が変わっても、みんなが『minneカレッジの人』として同じことを言えるようにしないといけない。だから、スタッフ・講師がどういうコミュニケーションを取るのかといったガイドラインはもちろん、どういう言葉を使うのかを定める用語集や、こういう表現はOKだけどこういう表現はNGだよね、といったOK・NGリストなども、かなり細かく最初の段階で作りました。」

デザインガイドラインの一例

ちか「最初の段階でデザイナーとしてまいどんさんが入ってくださったのは本当にやりやすかったですね。特に今回のプロジェクトだと、講師としてminneで活躍している作家・ブランドさんにもご参加いただいているので、そういったときにも、ガイドラインがとても役立ちました。」

まいどん「minneカレッジ自体は、これからどんどん大きくしたい!という前提ではじめているので、そうなると関係者ってどんどん増えていくじゃないですか。だからいつどういう方が入ってきてもすぐにminneカレッジの人として振る舞えるように、デザインシステムをすごくたくさん用意しています。」

ちか「そうなんです!カリキュラム内でつかうスライドやイラストなども、すごく細かく作り込んでいて。」

レッスンスライドテンプレートの一例

まいどん「カリキュラムを担当してくださっている講師自身の個性ももちろん活かしつつ、『minneカレッジ』として統一感のあるものが届けられるように、というところが、今回すごく工夫していたところですね。」

事業部の枠を超えて、「ミンカレ」というものづくりを

ちか「あとは、今回少人数のプロジェクトではあったのですが、社内のいろいろな部署の人達に支えられてリリースできたな、というのが大きいです。完全に新しい取り組みだったので、法務チームにはとてもお世話になりましたし、広報チームにも相談に乗ってもらいました。
決済周りでは、同じペパボのサービスでもある「GMOレンシュ」を使っているんですが、これも相談したら、すぐ一緒にやりましょう!という返事をもらえて、決済周りの問題がすぐに解決しました。」

▼ GMOレンシュ プレスリリース
GMOペパボ、チーム・教室のための会員管理クラウドサービス「GMOレンシュ」の正式版を提供開始 〜チーム・教室運営における連絡・集金業務のDXを実現〜

 周りからの協力を得るために工夫していたことなどはありますか?

ちか「とりあえず、声に出す!困っていることはもちろんだけど、やったこととか褒めてほしいこともどんどん周りに言っていました。これをやりました!これすごくないですか?!っていうのは、言わなきゃわからないところもあるなって思うんです。そういうこともあって、リリース前から社内では「ミンカレ」の愛称で自然と呼ばれていました。私自身も、最近入社された方から「ミンカレの加藤さんですよね?!」って言われたりして。」

まいどん「いいチームなんだぜ!っていうのを口に出すと、自分でもモチベーションになるし、やれる!って気持ちになるよね。」

  社内全体でミンカレ楽しみだね!という空気があったな〜って思います。

ちか「新規プロジェクトということもあって、想定外のことって本当にたくさん起きるんですけど、その中でも印象に残っていることがあって。

minneカレッジでは、受講申込みの前にかならず資料請求を行っていただいて、詳細を確認してもらう流れになっています。この資料請求のお申込みが想定以上の反響をいただき、リリース後すぐに用意していた資料枚数に達してしまいそうになったため、急遽資料請求をストップしないといけなくなってしまったんですね。

そのとき、対応をお願いしたチームのエンジニアが、「これは嬉しいリリースですね!」って声をかけてくれたんです。緊急対応だったにもかかわらず、minneカレッジへの反響をポジティブに受け取ってもらえて、すごく嬉しかったのを覚えています。」

実際のSlack(社内チャット)での様子

まいどん「みんなで作ってるな、と感じたシーンで印象的だったのは、動画の撮影の時ですね。minneカレッジは、『生活の中に現れる学びの窓』をテーマにしていて、いろいろなところで窓をモチーフにしているんですが、動画でもどうしても窓辺で揺れるカーテンのシーンを使いたくて。でも、撮影は室内のワーキングスペースだったので、窓は開けられず、カーテンもなかったんです。」

 なんと!どうしたんですか?

まいどん「チームのメンバーの中で理想的なカーテンを持っている人を探して、最終的にちかちゃんがお家のカーテンをもってきてくれました(笑)」

ちか「うちのカーテン、(動画に)合うと思います!って。」

まいどん「持ち込んだカーテンを吊るして、これまた窓が開けられず風が吹かないので、チームメンバーが手でカーテンを揺らしました。一番上手に揺らせる人だれ?!って言って。」

ちか「結局部長が一番上手かった(笑)。」

まいどん「こういうこだわりに付き合ってくれるメンバーがいて、私たちもminneカレッジを通じてものづくりをしているんだなってすごく感じています。」

▼ 実際に出来上がった動画はこちらでご覧いただけます。
https://minne.com/lp/minne-college

受講生の成長を傍で見て感じたことと、学びへの熱量

 minneカレッジの創立前に、モニター生の方達に受講いただいたんですよね?

ちか「はい。0期生と呼ばせていただいているみなさんです。作家活動やご自身の生活と並行して新しいことを学ぶので、正直カリキュラムはハードな部分もあると思うんですが、みなさん、どう両立するかを考えながら最後まで走りきって、minneで実際に販売するところまでをやり遂げてくださいました。」

まいどん「1番印象的だったのは、皆さんの活動を近くで見れたこと。卒業発表では、自分の作家活動を1から振り返った大作プレゼンを仕上げてくださった作家さんもいて。

最初のオリエンテーションでは不安げだった方が、最後の発表では全く違う頼もしい姿になっているのを見ると、しみじみ、やってよかったな、と思いました。」

ちか「作家さんの中には、人前で話したことのない方や、人と話すことが得意ではない、とおっしゃっている方もいらっしゃったんですが、発表の機会などを経て自己開示ができるようになった、ということも言っていただけました。

講師としてのスキルだけではなくて、作家さん自身の成長にもつながっているんだなって思うと、すごく嬉しかったです。」

まいどん「本当に学校だな!って思います。勉強だけを学ぶ場ではないというか。」

ちか「受講者さん同士も、同じゴールに向かって学んでいくことで仲間としての結束が強まっているのもすごく感じましたね。

minneカレッジではオンラインでもリアルでも対面する機会をいくつか設けているので、0期生同士のオープンチャットでも、お互いの日常を報告しあったり、こうやってカリキュラム進めるのがおすすめだよ!など頻繁にコミュニケーションを取り合っているのも印象的でした。」

 最後に、今後のminneカレッジの展望をおしえてください。

ちか「ものづくりに関するいろいろなことが学べるように、コースを増やしていきたいですね。あとはもちろん、受講生も増やしていきたい。

1期生の募集の際の反響でも、作家・ブランドさんたちから、学ぶことへの熱量をすごく感じました。一般的にも、最近はリスキニングへの興味が高まっていて、大人になって何かを学びたい人はこれからも増えていくと思っています。

今年はそれに応えられるminneカレッジの土台を作っていきたいです。」

現在minneで募集中の採用職種