イラストや写真をアップするだけでオリジナルアイテムの作成・販売ができる「SUZURI」。サービスの拡大とともに、事業部の人数も増えてきています。
今回はSUZURIで働くデザイナーの3人に、デザインに関する取り組みや働き方について話を聞いてみました!
※弊社デザイナーの仕事内容等については「デザイナー向け会社紹介資料」でも詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
今回の参加者
ぷっちょむ
Twitter:@putchom
SUZURI事業部 プロダクトチーム シニアデザイナー。
2013年新卒入社後、2017年からSUZURIに配属。
ロボットつくりたいです。
まこ
Twitter:@maco_rasp
SUZURI事業部 アイテムチーム デザイナー。
2021年中途入社。
猫とチョコレートをこよなく愛しています。
ぐーちー
Twitter:@Toqfumi
SUZURI事業部 プロダクトチーム デザイナー。
2020年新卒入社後、SUZURIに配属。
絵と漫画を描きながらインターネットを漂流しています。
- さっそくですが、みなさん普段はどんなお仕事をしていますか?
ぷっちょむ:
SUZURIでは、ブランドの方向性を考えたり、SUZURIで使う言葉やどうやってライティングをするかを定義した「用語集」を作ったりしています。あとはデザインシステム※の開発にも取り組んでいます。
※デザインシステム … サービスにおけるデザインの原則やガイドラインをまとめたもの。
ぐーちー:
メインではサービス内のUIの作成や改修、場合によっては見た目部分の実装をやっています。あと最近は、ハロウィン企画のバナーなどのビジュアルデザインをやる機会がちょくちょく増えてきました。
まこ:
わたしは新しいアイテムを追加するときに、合成イメージの素材となる元画像やアイテムの特設ページ、バナーを作ったりがメインです。あとは最近だと海外向けのLPを作ったり、時々SNS用にスリスリくんのコラージュ画像、スリコラ※を作ったりもしています。スリコラは楽しい息抜きです!
※スリコラ … SUZURIの公式忍者スリスリくんを使ったコラージュ画像のこと。
デザイナーの会や勉強会で、チームを超えたコミュニケーションを
- デザイナー間のコミュニケーションはどのように取り組んでいますか?
ぷっちょむ:
週に1回、SUZURIのデザイナー6人全員が集まる「デザイナーの会」を開催しています。各自今やっていることを共有したりレビューしたり、詳しい人の意見を聞いてみたり、趣味でやってることやこれ買った!などの雑談もよくしています。
人数が増えてチームが分かれたことで、アイテムを追加する人もいればインターフェースを作っている人も出てきて、デザイナーでもやってる仕事がバラついてきて。SUZURI全体でどんなことが起きているのか俯瞰して見えるように、コミュニケーションが分断しないように、と考えて始めました。
まこ:
わたしはアイテムチームのデザイナーと毎日昼会をしています。ただ第三者の目がほしいときやもっと広い目で見たいとき、ブランドに関わるようなことは週1回のデザイナーの会で相談できるので、とてもいいですよね。
ぐーちー:
デザイナーの会では、UIのモックを見せてプロダクトチーム外のデザイナーの意見を聞くことで新しい知見や解決策が見えてきたりして、それはすごくありがたいです。コミュニケーションの点で言うと、デザイナーでもチームが違うと話す機会が得られない人もいるので、貴重な時間です。金曜の夕方なので、一週間終わり!という感じもあり、だいぶオフの状態で入ってるかも。
ぷっちょむ:
あと最近は全社的なデザイナーの動きを共有したりもしています。会社としてこういうことが進んでいるとか。デザイン部という部署があるんですけど、週1でデザイン部とSUZURIのデザイナーとで考えを同期する会をやっていて、そこでの内容をさらにフィードバックしたり。
まこ:
デザイナーの会に、たまに他のチームのディレクターが相談しに飛び込んできたりもします。
ぐーちー:
この前はSNS担当のディレクターが来て、ちょっと質問して帰っていったりとかもありましたね。
ぷっちょむ:
デザイナーの会だけど、誰でも来て大丈夫です!
- まこさんは入社して半年ほどですが、実際に働いてみてどうですか?
まこ:
アイテム追加でデザイナーが実際にどう作業するのかはあまり知らなかったのですが、やり方を聞いたらすぐにできましたね。アイテムのカラバリが多かったりするとなかなか骨が折れる作業ではありますが… 作業のドキュメント化が進んでいるので、それを見たら誰でも作業ができるようなかたちになりつつあります。コミュニケーションも十分にとれるので、普段リモートで困ることはないですね。
ぐーちー:
そうですね、リモートでも大丈夫ですね。
まこ:
たまに出社して会社の人とランチするとすごく楽しいので、定期的に出社したいなとは思います。普段は家で集中して作業して、時々は出社して。
ぐーちー:
リモートだと好きなことに時間を使えるのがいいですよね。退勤後に家でBlender※を触ってみたり絵を描いたり、気になることに取り組む時間が確保できるのですごくありがたいです。
※Blender … 3Dモデリングができる、オープンソースの3DCGソフト。
ぷっちょむ:
Blenderと言えば、ちょっと前にデザイナーみんなで勉強会をやっていました。バナーなどの表現の幅を増やしたいという話で、3Dやりますか!となって。
実際に3DCGが使われたバナー。
ぷっちょむ:
勉強会の後、Blenderを使って個人としてアウトプットする人も出てきました。最近はSUZURIだけじゃなく社内でもBlenderやる人が増えてきてます。
ぐーちー:
またデザイナー以外の人も交えて勉強会をやるのもいいですね。
もっとおもしろくしよう、よくしようと考える土壌がある
- SUZURIで働くうえでのやりがいはどんなところにありますか?
まこ:
デザイナーとして一番のやりがいは、自分が作ったものを見た人の反応がSNSなどで見えることですかね。自分たちで商品を扱っていて、売るための仕組みづくりやプロモーションといったところにも携われるということはデザイナーではあまりないと思うので。いろいろなアイテムがあるので毎回おもしろいです。SUZURIは全部内製でやっていてすごいですよね、特殊だと思います。
ぷっちょむ:
プロダクトも作るしプロモーションもできるというのはすごくおもしろいですよね。だいたいどちらかだったり、一部広告代理店や制作会社に頼んだりするケースが多い。自分で作ったものをプロモーションするところまで、全部できるのはとてもおもしろいです。
ぐーちー:
僕はバナーとかUIにしても、個人でやるのとは比べ物にならないくらいいろんな人が見たり使ってくれることですね。感想とか使ってくれているのを見るとうれしいです。
まこ:
うんうん。入社するときも、自分たちでプロダクトを扱ってるIT系がいいなと思って選びました。
ぷっちょむ:
あとIT系のデザイナーってソフトウェアのデザインが多いと思うけど、SUZURIだとプリントとかハードのデザインもけっこうありますよね。アイテムのパッケージや梱包のデザインをしたり、総合格闘技というか。ソフトウェアだけじゃなく、常に幅広い仕事があるので飽きないです。
まこ:
この前、会員100万人突破記念のキャンペーンで米俵の「のし」を作ったんですが、楽しかったです!こうやって遊びのある企画に取り組むときは、お祭りみたいに事業部みんなで盛り上がっています。仲がいいから働きがいがあるというのもすごくありますね。
ぷっちょむ:
ペパボの企業理念が「もっとおもしろくできる」ですが、おもしろくしよう、もっとよくしようと考えることがたくさんあるから、デザイナーとして働きがいがあるなと思います。決まったものを作るだけじゃなくて、こうしたらもっとよくなりそうとちゃんと考える余地があるのはすごくいいですよね。
まこ:
まさにこの前、デザイナーの会でしていた話ですよね。
ぐーちー:
そういう裁量があるのは楽しいですよね。普段UIをメインでやっている人でも、SNSの企画などコミュニケーションの仕事もできる。
ぷっちょむ:
いろんなものが最適化されて、プロダクトの機能的な価値だけではなく、”サービス”で差別化する時代になったから、「ちょっとおもしろい」みたいなところでユーザーさんがサービスを選んだりすると思うんです。競合サービスもあるなかで、SUZURIを選んでもらえるのってそういうところだったりすると思うので、大事にしていきたい。そういう部分を考えようとする土壌がSUZURIにはあるので、やりがいがあるんじゃないかと思います。
- 「もっとおもしろくできる」ともつながりますが、スリスリくんを始めとする「遊び」の要素がSUZURIらしさの一つだと感じます。関わる人がたくさんいる中でどのように取り組んでいるのでしょうか?
ぷっちょむ:
外に向けてなにかアウトプットするときに、一定のクオリティにプラスαでそれが最大限伝わるためのなにかフックみたいなものを入れられているか、SUZURIというブランド独自の魅力を感じてもらえるかというところですよね。SUZURIはここ2年くらいで人数が増えてきたこともあり、それらを雰囲気でやっていたところをブランドビジョン※の中で定義して、事業部全員で意識しています。
※ブランドビジョン … ブランドの在り方や価値を言語化したもの。
ぐーちー:
例えば他社でもよくあるようなバナーを作るときに、他のサービスと同じにならないようにハズして作ってみようという意識はありますね。
ぷっちょむ:
みんなと同じことをしても目に留まらないよね。以前はハズしすぎたこともありましたが。(笑) 今はブランドビジョンや用語集などのガイドラインが共通言語として土台にあることで、それはちょっとハズしすぎかも、みたいに判断しやすくもなりました。
まこ:
スリスリくんの扱いや表情、色味に関してもガイドラインができましたね。
ぐーちー:
そうですね。汎用的なイラストを作る場合はそれを使っています。
ぷっちょむ:
サービス内で使うイラストはデザインシステムの一部なので、カラーパレットがあって、そこから色を選ぶようにしていますね。
まこ:
SNS向けのバナーを作る時などは、ガイドラインを意識しながらクスリと笑える程度にどう遊べるか考えながら作っています。
暇を作ることの大切さ
- みなさんが働くうえで大切にしていることはありますか?
まこ:
デザインしたものを通して、主に視覚面で、ユーザーさんに情報をなるべく正確に伝えられるよう気をつけています。パッと見てそれがどんなものであるかがわかるものを作るように心がけたいなと思っていますね。
ぐーちー:
僕は毎回、一矢報いようとしていると言うか… UIってけっこうある程度正解答があって単調になりがちで、他のサービスと似てしまいがちだと思うんですけど、そこにちょっと遊び心を加えてみる。開き方のアニメーションだったりとかディテールで、他のサービスと違う特徴のあるデザインにするというのは意識しています。
ぷっちょむ:
僕はシニアデザイナーというポジションもあるんですけど、なるべく暇になるようにしていますね。相談を受けることが多い立場なので、暇そうにしていると他の人が相談してくれやすくなる。僕が忙しそうにしているといろんな物事が進まなくなったりするので。あと、さっき話した「もっとよくする」ことを考える時間もできます。
まこ:
それすごく大事ですね…。
ぷっちょむ:
暇を作って、やったほうがいいけどみんなが時間がなくてできていない仕事をやったりもしています。デザインシステムの整備もその一つで、やらなくてもサービス自体は回るんだけど、なにか機能を開発しましょうとなったときにあったほうがスピードが出るので。あとコミュニケーションがうまくいってなさそうなところに入って交通整理をしたり、チームビルディング的なところもやっていますね。
まこ:
あとわたしは、社内でなにか情報を伝えたり質問したりするときに、なるだけ二度手間をかけないように伝えられたらいいなと思っています。Slackでもすごく推敲して書くんですけど、後から編集してしまうこともあって… そういうのがすごく上手な人が多いというのもあって、心がけています。
ぷっちょむ:
説明責任と質問責任というのはSUZURIだと大事にしていますよね。何かやりたいとなったときに、まわりを巻き込めるだけの説明をすること、まわりはわからなかったらちゃんと質問すること。「みんなではじめるデザイン批評 目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド」という本の「デザイン批評」の考え方を大事にしていて、デザインレビューのときに、こういう理由があるからもっとこうしましょうと説明する、わからないことがあったらどうしてそうしたのかちゃんと聞く。説明責任と質問責任は、組織的にできるようにしたいなと思っています。
これからやっていきたいこと
- 最後に、今後取り組んでいきたいことを教えてください!
まこ:
わたしは思った以上に言語化ができていないなというのを痛感しているので、ドキュメントにシュッとまとめられる能力をつけたいですね。LTの資料にあるような、どういうきっかけでこれが始まって、どう考えたのか、コツを交えながらまとめるみたいなことをうまくできるようになりたいです。
ぐーちー:
僕は元々Webを作るのが好きだったので、今やっているUIやUXのデザインだったりとか、jsを書いたりはもっと知識を深めていろんなものが作れるようになりたいです。あとは会社に入る前からやっていたイラストや絵を描くことを、会社の仕事としてもっと出せるようになりたいと思います。
ぷっちょむ:
今がんばっているデザインシステムを早く形にしたいな、というのが長い目標としてあります。あとビジュアルデザインはすごくできる方がたくさんいるので、個人的にはUXエンジニアリングのスキルをもっと伸ばして、SUZURIのUXエンジニアリングをよくしていきたいです。
あとはSUZURIとして、アイテムの魅力をしっかり伝えて、作りたい、買いたいと思ってもらうというコミュニケーションデザインも重点的にやっていきたいです。
※SUZURIでは現在、コミュニケーションデザイナーを募集中です!(2021年12月3日現在)