みなさんにとって”マネージャー”とはどんな存在ですか? 業務や面談を通じて話はするけど、マネージャーが今考えていることを知っている人は少ないかもしれません。そこで、本コラムでは、ペパボのマネージャーが書き手となり、個性溢れるマネージャーの”今”を発信します。
自己紹介
毛利 淳子(もうり じゅんこ)
Facebook:@Junko Mouri
あだな: もりん
ホスティング事業部副部長 兼 ホスティンググループマネージャー。2005年入社。スタイリストの百々千春(どどちはる)さんのインスタライブをみてテンションあげています。こんな元気を与えられる母になりたいです。
副部長のまま産休に突入、1年間の育児休業を経験
はじめまして、マネージャーコラム第8回を担当させていただきます。ホスティング事業部副部長のもりんと申します。
1年2ヶ月の産休・育休を経て、2020年6月に職場復帰しました。ちょうどコロナ禍のタイミングで社会も会社も働き方も、そして家庭での役割においても大きく変化し私にとっては激動の最中の復帰となりました。復帰後4ヶ月が経ち、ようやく仕事と育児のリズムも掴めて安定してきたかなと思う今日この頃です。
このコラムでは、変化を楽しむニューノーマルな働き方と子育てについてお伝えしたいと思います。女性のキャリアアップが推進されクローズアップされる昨今ですが、育休を終えた今思うことは、あまり肩肘を張っても上手くは行かないしライフステージの変化があろうとも楽しくポジティブに仕事ができれば結果としてキャリアアップに繋がるのではと考えています。GMOペパボではマネージャーとして産休・育休を経て復帰するケースはまだ少ないので、これから経験される方々のお役に立てるようリアルな想いをお伝えできればと思っています。
その前に私の経歴についてお話しておきますと、2005年にエンジニアとして入社し、「ロリポップ!」、「ムームードメイン」などの開発・運用に携わった後、2013年にマネージャーとなりました。エンジニアの経験が活き、やりたいことは全部できて結果も出せてとても楽しかったです。あまりキャリアに拘りはなかったのですが、担当サービスの成長に全力投球で取り組んでいたら副部長になっていたという感じでした。
育児で長期休職することの葛藤と気付き
ペパボの屋台骨であるホスティング事業を任されることにとてもやりがいを感じていましたし仕事を思う存分楽しんでいたのですが、人生何が起こるか分かりませんね。この2年間で結婚・出産を経験していました。
特に育休に関しては、事業部のみんなに迷惑をかけてしまう心苦しさもあり、また副部長という立場で長期休職していいものかと大変悩みました。そうした中、温かい励ましの言葉や上長から「ライフステージが変化しようとも役職が変わる必要はない。変化に合った働き方を支援するので、副部長として戻ってきて欲しい」というありがたいお言葉をかけていただき、高齢出産ということもあって一年育児に専念させていただくことにしました。
うちの息子は重度の斜頭症で頭蓋形状矯正ヘルメットを数ヶ月間装着して矯正したのですが、もし慌ただしく職場復帰をしていたら子供の異変にも気づかず後悔しただろうと思います。子供の成長をじっくり見守り今後起こりうる問題を未然に防ぐことができたという点においては本当に貴重な休暇であり、1年間の育児を全うできたことは私のこれからの原動力になるものだと認識しています。カバーしていただいた事業部のみんなには本当に感謝の気持ちで一杯です。
支え合いでのりきるコロナ禍育児
緊急事態宣言が出てからは想定外の連続でした。保育園も自粛が決まり復職を延期させていただきましたし、自粛解除で復帰できる頃には、会社は常時リモートワークに切り替わっていました。保育園は職場近くに決めていたため、朝夕の送迎時間に無駄が発生。ようやく保育園に慣れた頃というタイミングでしたが、自宅近くの保育園に転園を行い、なんと通算三度目の慣らし保育がスタート。三歩進んで二歩下がる状態が続き、8月までは思うとおりに仕事ができず悩んだこともありましたが、同僚に助けてもらいながらなんとか乗り切ることができました。
今もまだコロナ感染対策でお迎え時間が早くなるなど自宅保育を余儀なくされる状況もあり、17時以降は子供の様子を横目に仕事をしています。子供が痺れを切らし騒いでしまうこともよくあるのですが、みんな温かい目で見守ってくれていますし、先日はMTG中、星副社長にアンパンマングッズであやしていただきました(笑)
同じ状況下で仕事をしているパートナーが沢山いるのは何よりも心強いですし、社内の支え合いの中で、この非常事態が日常となり心穏やかに過ごすことができていることに感謝の毎日です。
出産は仕事をリセットする良い機会。変化を楽しもう!
私は元々ムームードメイングループのマネージャーを兼務していたので、定型的な仕事ももちろんあったのですが、復帰後は完全にリセットした状態を作っていただけていてとても恵まれた環境にあります。リセットすることで次のステージが見え、事業成長のための取り組みという本来の役目を少しずつ担えてきている状況です。管理職は「成果」で評価される仕事なので、限られた時間の中で高いパフォーマンスをあげることが重要です。今はいかに作業をしない、必要なことだけしかしないことをより意識して行動するようにしています。
会社を離れた一年間で、ホスティング事業部も体制を大きく変更し、サービス毎のチームから総力戦のワンチームとなり「ロリポップ!」のリニューアルプロジェクトに取り組んでいました。最初は様々な変化に不安を感じていましたが、いま改めて思うことは、圧倒的に自分のために費やせる時間が少なくなった今だからこそ変化を楽しみ、自分にとって何が幸せなのかを常に考えポジティブに働くことが大事だと考えています。そうしたことが仕事における責務を全うするエネルギーに繋がると思っていますので、まずは変化の良い流れに巻き込まれその状況を楽しんでいくことにしています。
これからの展望
コロナ禍で我々を取り巻く環境も一変し、様々な不安や不満、ストレスを感じることも多い世の中になりました。こんなときだからこそ、ユーザーさんが少しでも楽しく前向きに発信したくなるようなサービスを作っていけたらと思っています。
育休中は時間も気持ちの余裕もなく、私が能力的に成長したものはないように思います(笑)そういった意味では時が止まったような一年でした。ただ、子育てを通して社会の広がりを感じられるようになったのは大きく変化した部分だと思っています。今まで積極的に接することのなかった世代の方々ともお話する機会が増え、いたるところで助けていただきました。生かされていることへの感謝の気持ちを持ち、様々な人の暮らしや背景を想像することができるようになったことは今後仕事に活かされていくものと思っています。
そしてリーダーとして、パートナーのモチベーションがグッと高まるような機会をどんどん創出していきたいと思っています。9月から月一で「ホスティングみんな会議」という会を設けているのですが、ビジョンや戦略に関する情報を発信することで業務への動機付けや起爆剤にし、より主体的に動ける強い組織にすることで事業を大きく発展させたいと考えています。
まだ何ら成果をあげてもいないのに色々偉そうに書いたのですが、復帰後1年経ってどのように成長できたのか、色々試してみて、得るもの失うものを増やしながら私自身も成長していきたいと考えています。
最後に
復職後ワークライフバランスを保てずに、育児とキャリア形成の両立は難しいと悩むことがどの職種においても少なからずあると思います。私自身もまだ軌道に乗れている訳ではなく、日々育児や仕事の悩みと向き合いながら過ごしています。出産前はロールモデルとなるぞと意気込んでいましたが、想像以上に大変な育児と仕事での失敗で心折れる毎日です(笑)色んな楽しみや苦悩を情報共有しながら、心身ともに健康な状態を作り、みんなで高め合っていける会社にしていきたいと思っています!