インタビュー

どうしてペパボへ?〜韓国の大手企業からの挑戦〜

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GMOペパボ(以下ペパボ)は、学歴や国籍を問わず一緒に働いてくれるパートナーを採用しています。採用の幅を広げるべく、お隣、韓国の採用イベントへの参加や、大学訪問も定期的に行っています。
今回は、韓国の採用イベントで出会い、ペパボの仲間になった、エンジニアのリュさんに、日本での就職について、かなり突っ込んだところまで聞いてみました。

柳 珍植(りゅ じんしく)
Twitter:@heat2048
あだ名:リュ
GMOペパボ ホスティング事業部インフラチームエンジニア。趣味は車の運転と整備。インフラエンジニアだけど、車に関してはIT的なものが少ない、古い方のものを好む。

韓国での就職活動と業務経験

ー まずは自己紹介と簡単な経歴をおねがいします。

リュ:こんにちは、リュ ジンシクです。

日本でインフラエンジニアとして働くために、韓国から来ました。

前職は韓国のサムスンSDSという会社でサーバーやシステムの構築といった仕事を経て、テクニカルアーキテクチャーになりました。

これまでは個人の技術力というよりは、組織全員で力をあわせてやっていきましょう、という働き方が多かったのですが、ペパボは、組織全員で働きながらも、エンジニアとしての個人のスキルを伸ばすことができるので、入社できてよかったなと思ってます。

ー ありがとうございます。前職のサムスンSDSへの就職はどのように決められたのですか?

リュ:学生時代に「C++」や「C」を勉強していたこともあって、プログラミングの知識を生かした仕事に就きたいなと思っていました。大学3年生の時にサムスンSDSのインターンシップを受けたんです。

インターンシップに参加した人は選考をスキップして、最終面接に進めるということで、最終面接を受けたら合格したので、そのまま就職を決めました。

ーそうだったのですね。リュさんは現在ペパボでインフラエンジニアとして活躍されていますが、もともとインフラエンジニアを希望されていたのですか?

リュ:いえ、もともとは開発希望で、インフラエンジニアは未経験です。サムスンSDSではインターンシップで経験したことを活かして、入社後は開発を担当するんだろうなと思っていましたが、配属は放送システムのサーバーやストレージシステムの構築など、開発とは関係のない仕事でした。

ただ、それがきっかけで目に見えるハードウエアの設計がないとソフトウエアも動かない、というところに魅力を感じて、テクニカルアーキテクチャーに転換しました。業務を行なっていく中でインフラエンジニアになりたいという強い想いを持つようになりました。

ー すごくスムーズに就職が決まったんですね。もうちょっと突っ込んでお伺いしたいのですが、サムスンSDS以外の会社は受けなかったのですか?

リュ:インターンシップが終わって、4年生の時にはすでに内定が出ていたこともあって、他社は受けませんでした。実はインターンシップを受ける前は大手企業に就職しようとは思っていなかったんです。

小さい会社で、自分がやったことに対して手応えを感じられる働き方をしたいなと思い描いていました。インターンシップを経験して、プログラミングの会社だし、そんなに悪いことはないだろうと思って入社を決めました(笑)。

ー 余談ですが、韓国と日本の就職活動って違いはありますか??

リュ:日本は、就職活動を始める時期が大学3年生からですよね。すごく早い印象です。
韓国では4年生に入ってから就職活動を開始します。卒業してから就職活動というケースも少なくありません。

日本と同様に複数社受けます。

内定をもらった企業を比較して就職先をきめますが、『内定』という言葉はあるのですが、あまり韓国では使わないです。

『合格』という表現が一般的です。
エントリーは大体Webで、紙の履歴書やエントリーシートはあまり使いません。面接方法はグループ面接、個人面接とどちらもありますが、回数は1〜2回と少ないです。日本の就職面接は多いと聞きました。

何でもやってみる、キャリアを掴み取る行動力。

ー お話しを伺っていて、前職はやりたいことができる環境だったように感じますが、なぜ転職しようと思ったのですか?

リュ:やりたいことが自由にできたというよりは、自分でその道を掴み取っていきました。

入社してプログラミングができないことがわかり、配属されたポジションで業務を進めていく中で、テクニカルアーキテクチャーというポジションに出会いました。私もやりたいと思ったので、上司に提案したのですが「なんで?」というような感じの反応でした。だから業務外で手伝ったり、勉強したりして、実力と実績を作ってようやく認めてもらいました!

リュ:テクニカルアーキテクチャーというポジションについて、チームの中で勉強することはとても楽しかったです。でも、エンジニアとして、ここまで経験してきて、これから先の自分の成長を考えた時に壁があるのではないかと思い始めました。

そう思い始めた理由として二つ理由があります。一つめは、ITはどんどん新しくなってきているのに、大企業だとその新しい技術の導入に時間がかかったり、難しいと言われることがありました。

もう一つは、自分で手を動かすよりも管理者としての仕事が多くなりそうということです。

管理報告やミーティングなどが多く、やりたいことと距離がでてきてしまったのです。

安定を求めていて入社を決めましたが、この先エンジニアとしての技術の成長ができないことに不安を感じるんじゃないかと思いました。学生時代に思い描いていた”自分の手応えを感じる働き方”ができないのではないかと思い、もっと世界中の人に声が届けられるようなものを作っていきたいと感じ始め転職しようと思ったんです。

ー そう感じたのも、色んな経験を経たからですね。転職活動をするときに、国内だけではなく海外も視野に入れたのはなぜですか?

リュ:サムスンSDSに入社して、結婚して子供が生まれて、一時期忘れていましたが、実は学生時代から「韓国内で終わるのはもったいない、1回でもいいから海外に住んでみたい」と思っていました。

アジャイル開発のプロジェクトのタイミングで、海外のエンジニアと一緒に働くことがあったのですが、一緒に働いてみて、言葉がうまく通じないながらも、技術でコミュニケーションをとって進めていく行動力がすごいなと思いました。母国以外でやりたいことを見つけて行動に移していく力に影響を受け、海外で働くことをより強く意識するようになりました。

もう一つの大きな理由は、弟が関西で働いていることです。身近な人が成功しているのをみると、想像もしやすく、自分もできそう!と肯定感が強くなりました。

ー 韓国は、日本よりも家族を大切にする文化があると聞きますが、日本で働く事に対してご家族の反応はいかがでしたか?

リュ:最初は反対されるかと思っていましたが、意外とすぐにオッケーがでました!

弟もすでに日本で働いているし、あとは、男だからというのもあるんでしょうね。息子がやりたいことをやるために日本に行くなら賛成という感じでした。私の家族よりも心配だった、妻の家族もあっさりしていました。笑

どちらかというと私の方が、海外での就職について、構えてしまった感じがありました。妻に相談したら「やってみたらいいんじゃない?」と応援してくれました。妻ももともと、海外に住みたいという希望があったみたいだったので、不安や懸念はなさそうでよかったのですが、あとで聞いたら、海外といってもアジアじゃなくて、アメリカやヨーロッパに住むイメージだったみたいです。笑

ー 入社のきっかけになったのが、韓国での面談会でしたよね。一緒に参加していた日本の企業もいくつかありましたが、ペパボの印象に残ったことはありますか

リュ:うーん、あんちぽさんかな・・・?

ペパボに話を聞きに行った時に凄く緊張していたのですが、あんちぽさんは話しながら緊張をほぐしてくれる感覚があり、安心して話すことができたのが印象的でした。

その頃ちょうどコンテナの技術やスピードアップのための開発、という点にはまっていたのですが、ペパボで提供しているサービスや取り組んでいる内容に深く繋がりもあり、また、それが自社開発で行われていることに魅力を感じ、ペパボで働いてみたいなと思いました。

8年間、都心のソウルで働いていたので、地方都市で働きたいという希望もあったので、福岡で募集しているというのも魅力でした。

海外での挑戦、何度でも立ち向かえるのはフォロー体制が整っているから。

ー 面談会の後、面接を経て入社が決まりましたが、日本への引っ越しや手続きなど色々ありましたが、不安はありました?

リュ:ネイティブではありませんが、趣味で日本語を学んでいたので、映画は字幕なしでも観ることはできていました。けれど、日本語で会話をすることがなかったので会話に不安はありました。

なによりも不安だったのは書くことですね。韓国でいくら勉強しても、現地で学ぶことに勝るものはないです。基本、楽観的なので『一旦やってみる、やってダメならもう一回頑張る』という感じでやっているので、もうとにかくやってみるという感じで進めていきました。

リュ:入社手続きや、ビザの手配が大変かなと不安はありましたが、人事に韓国出身者がいるので、基本的なやりとりは日本語で行うものの、微妙なニュアンスの違いがあるものに関してはハングルでのやりとりもできました。

ありがたいことに、入社後も韓国語ができるマネージャーが『よく使う日本語』や『ペパボの行事や文化』を学ぶ研修を週2~3回開催してくれたので不安はありませんでした。

ー 実際に住んでみて、韓国と日本の文化の違いは大きかったですか?

リュ:住む前は結構違うのかなと思っていました。まだ2年しか住んで経っていないので全部を分かっているわけではありませんが、実際に住んでみると思ったほど違いがありません。

勉強になった本があるんですよ!『日本人、心理の箱』という本で、在日ジャーナリストが日本に住んで、日本人の心理を書いているんです。ただ、東京に住んでいる方なので、東京で感じたことを書いているのですが、僕が住んでいる福岡とは少し違いがあるかもしれません。福岡は少し韓国に近いかもしれないです。

その本のなかでひとつ、びっくりしたのが「日本人は、結婚しているかどうかとかは聞かないよ」と書かれていたのですが、入社してすぐに聞かれたので、本と違うじゃないか!とびっくりしました。笑

ー 前職とインフラ領域の業務内容は違いますか?

リュ:サムスンSDSでは、サーバーやネットワークを構築して、運用担当に渡す仕事をしていました。

ペパボにきてから、運用と、運用に必要なツールなどをチームで開発して導入していく仕事をしています。他社だとインフラ側で不便だなと思ったものを開発チームに渡してツール開発をしているところもあると思うけれど、自分で開発できるので、やりたいことができていている感じがしています。

ー 今は具体的にどんな仕事しているのですか?

リュ:そうですね・・・わかりやすく言うなら、“提供しているサービスがうまく回るように運用する仕事”ですね。

運用しながら直せるポイントや問題があるものがあれば直していく感じです。

運用って知らない人からしたら、うまく回るように調整しているだけのように見えるかもしれないのですが、私たちのサービスはたくさんのお客様に使っていただいているので、お客様からの問い合わせから、気になったものや問題があったものはどんどん対応していく感じです。

あとは、システムはどんどん変わっていくので、バージョンアップやセキュリティ対応なども随時行なっています。

サービスは生き物だと思っていいます。

そのままだと古くなっていってしまうので、より良い、新しいものにしていくことが求められます。生き物を育てていくという感じです。

ー ペパボに入社して会社文化はどうですか?

リュ:ペパボは「わたしたちが大切にしている3つのこと」があると思うのですが、一番良いなと思ったのは企業理念の「もっとおもしろくできる」ですね。

そういうスピリットを大事にすることで、会社も個人も成長していけるし、仕事を”もっとおもしろく”していくために、考えて実行していくことはとても良いなと思います。

あと、Nice Try(NT)文化はいいですよね。

人はミスをする生き物ではあるけれど、ミスをすると落ち込んでしまいます。ペパボは、周りの仲間にNTと言ってもらえたり、Slackの発言に対してリアクションを押してもらえるのが良いですね。

またトライしてみようと思える文化は、とても大事だと思います。
障害などはポストモーテム(プロジェクト終了後に振り返る事後検証)がしっかり設定されて、会社としてフォローしてくれているのもありがたいです!

- 今、入社して1年10ヵ月ですが、ペパボの職位制度でもあるシニアエンジニアに昇格されました!これもリュさんの中では挑戦ですね。

リュ:ペパボは他の会社と違って、一定の経験年数が無ければ上位の職種にあがれないということはなく、自分から手を上げて、立候補して評価をもらう独特な文化があります。最初は、まだ入社して2年も経っていなかったので立候補するか悩みました。しかし、自分が今までどのくらいのことをやって来たのかを確認したかったし、これからは仕事でもっと影響力を出して積極的にやって行くためにもシニアエンジニアになる必要があると思ったので立候補しました。

立候補してから、面談を準備する間に自分が今までやってきた事を整理する事も出来ましたし、自分が日本に来てから今までやって来た事を第3者の目で見てもらう機会にもなりました。

結果が良かった事もありますが自分が会社の中でどんな事をやりたかったのか、何を目指して働いて来たのかがまとめられたこと自体、立候補して良かったと思えます。これからの仕事にも良い影響があるような気がします。やはり悩みながら止まっているよりは、一旦やってみるのが大事だとあらためて思いました。

今後の挑戦とメッセージ

ー 今後こうしていきたいな、というのはありますか?

リュ:技術の話になってしまうのですが、ペパボのサービス、特に私が携わっているホスティングのサービスは歴史が長いので、古いコードやAPIが多いです。
インフラエンジニアとしては、古いものを新しく、どんどん良くしていきたいという気持ちが強くあります。
リソース管理は必要になってくるので、アーキテクチャーの部分からリソース分散のところをもっと良い感じでやっていきたいと思っています。

今は自分がやっている業務に手応えがあるし、やりたいことがあるのでとても満足しています!

ー 日本で就職したいと思う外国の方にメッセージなどありますか?

リュ:実行する勇気はとても大切だと思います。

海外で働きたいと思っている人はたくさんいます。

何を準備しても、結局現場にいかないとわからないことが多いですが、肯定的な思いや、働きたい国の言語を学ぶことが大事かと思います。

エンジニアであれば、働きたい会社がどんな言語を使っているかという点も大事かもしれません。

まず日本に行ってみる、現地の人と日本語で話してみる、というのも大切です。

実際に日本で会話していると、思っていることが伝えらえていなかったり、わからなかったりと全然違うなと感じることが多いです。

ペパボはペパランチョンというエンジニアと話ができる機会があるので、ぜひ活用してもらえたらと思います。

とにかく挑戦、行動あるのみです!

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