リモートワークで意識したのは「業務」よりも「コミュニケーション量」。
決算業務をリモート化した経理財務チームの働き方。

GMOペパボはパートナーの多様な働き方を実現するため、2020年6月1日よりテレワークを基本とする勤務体制に移行し、1年が経過しました。
400人超のパートナーにおける直近のテレワーク率は平均96.6%!(※)

経理財務の業務は出社が必要と思われる方も多いかもしれませんが、当社ではクラウド会計ツールの導入などもあり、ほぼ出社をしない体制が構築されています。

今回は経理財務チームのマネージャーさいちんと2020年4月に新卒で入社したすずちゃんに、仕事の進め方や意識していることをインタビューしました。

GMOペパボ、リモートワークを基本とする働き方へと移行し1年 全パートナー400人超の年間平均リモートワーク率は96.0% 〜多様な働き方やリモートネイティブな業務プロセス・体制を実現〜

自己紹介

齊藤 直也(さいとう なおや)
あだ名:さいちん
Facebook:齊藤直也
経営戦略部 経理財務グループ マネージャー。
お菓子作りが趣味で、特にアップルパイが好き。

深澤 すずか(ふかさわ すずか)
あだ名:すずか、すずちゃん
Twitter:@kgika_6
経営戦略部 経理財務グループ。
趣味はキャンプ、アニメ。

ペパボの経理財務組織について

- 今の経理の組織について教えてください。

さいちん:
組織図でいうと経営戦略部の中に投資戦略チーム、経営企画チーム、経理財務チームがあります。
その中で私たちが所属している経理財務チームは、会社で発生したさまざまな事象を会計システムに記録し、経営数値をまとめるという役割を担っています。

経理財務チームでは大きく3つの担当範囲があり「売上」「コスト」「財務」と分かれています。
すずちゃんは各種支払いを処理するコストを担当してくれています。
各担当者が処理を行い、最終的に会社の経営数値が出来上がる流れになっています。

組織構成でいうと、私を含めて5名体制です。
担当別だと売上担当2名、コスト担当1名、財務担当1名と私です。
あと1名、投資戦略チームと兼任で担当してくれている方がいます。

-ペパボの経理の特徴などはありますか?

さいちん:
マネージャー以上であれば経営数値をいつでも見ることができるようになってるところは特徴的かもしれません。
経営陣だけ見ることができる、自部門だけ見ることができる会社はよくありますが、ペパボの場合は全部門の数値が可視化されています。
可視化されていることもあり、全社的に数値に対する意識は高いです。
そのため、数値やその内容に対する質問などが多いですね。

また、メンバーのITリテラシーが高いです。
提供するサービスがWebサービスということもあり、コストで上がってくるものは業界ならではのものが多いです。

利用しているツールも会計ソフトのfreeeはもちろんのこと、社内でのやり取りはSlack、GoogleWorkspaceに加え、エンジニアのコード管理ツールでもあるGitHubEnterpriseがあります。

経理であってもITの感度は重要で、もちろん教えてもらうこともありますが、まずは自分で調べて進めていくことが必要になってきます。

コロナ禍になって変わったこと、取り組んだこと

- 経理は伝票や各種書類など紙が多い仕事だと思いますが、リモートワークになってからの出社頻度などはいかがですか?

すずか:
去年の1月下旬に始まった緊急措置としての一斉在宅勤務を経て、6月から会社がリモートワークを基本とする勤務体制に移行という中で、経理も例外なくリモートワークで働いています。
出社の頻度は月4〜5回くらいで、これよりも少ないチームメンバーもいます。

- 出社の際はどのような業務を行うのですか?

すずか:
紙が必要なもの、たとえば伝票処理した際の請求書や領収書などの証憑を印刷やファイリングしておかないといけないので、そのために出社しています。

さいちん:
月次締めはフルリモートで行なっているのですが、それに付随する証憑を印刷して保存しておくことが必要なので、月次締め後の中旬以降に出社して対応するという感じですね。

- 元々月次処理をフルリモートで行なっていたわけではないと思うのですが、どのように移行されてきたのですか。

さいちん:
よい質問ですね!
今までは申請するものに証憑の添付は必須ではありませんでした。
申請だけ先に出して、その後証憑を紙で出してもらえれば問題なかったからです。
2019年に経理関連のワークフローをfreeeに変えたタイミングで証憑をデータ添付してもらうことを必須にするルールにしました。

実際にコロナ禍になってリモートワークを余儀なくされたときも、経理処理がリモートで完結できる環境は整っていたんです。

もちろん、オフィスで行なっていたものをリモートでできるように従来のレギュレーションを整えていくことは行なったのですが、大きく変えたことはなく、自然とシフトできたんですよね。

- 中長期的な計画がリモートワークにもマッチしたのでしょうか?

さいちん:
元々稟議等を申請するワークフローと経理が利用していたツールが分断していたんですよね。
それに紙の証憑があって…と点在してしまっていました。
これを一緒にしましょう、というのがfreeeの導入です。

導入後はひとつで完結するようになったので、経理処理がだいぶ効率化されました。

- コロナ禍から1年経過して、この状況はペパボでは非常時ではなく常時と捉えるようになりました。その中で経理財務チームとして課題と意識していることなどあれば教えてください。

さいちん:
経理業務、処理というよりはコミュニケーションの量を増やすことを意識しました。

オフィス出社時は何かあったときに周りにすぐ相談できる環境でしたが、リモートになって物理的な距離が離れたので、定期的なコミュニケーションの場を設けることによりすぐに相談できるようにしています。

たとえば毎日の朝会・夕会もあるのですが、チームメンバーが気軽に相談できる経理ルームを用意しておき、何かあればそこで問題解決をするというものです。

(経理財務チームのメンバー)

さいちん:

課題としては新しく入社した方、これから入社される方に対して物理的なコミュニケーションがない状態でスタートするのでリアルなコミュニケーション貯金が気になっています。

オフラインだとまだ緊張するんじゃないかな、すずちゃんどう?

すずか:
オンラインで話すこととオフラインで話すことは全然違ってまた緊張します。
齊藤さんの前に行ったらまた話せなくなるかもしれません(笑)

さいちん:
特殊ですよね、対数百人に対してオンラインで話した経験はあるのに(笑)

先に軽く聞いておきたいことや進めておきたいことがオフラインの時には簡単にできましたが、オンラインだと話す内容ありきでミーティングを組むので、ミーティングをセットするほどでもないなーという心理的な遠慮が発生してしまいます。朝夕の定例やすぐに相談できる場所を用意することで、相談する障壁を下げるというのは意識しています。

新卒でペパボの経理を選んだ理由

- 少し話は変わりますが、すずちゃんは新卒でペパボに入社してくれました。
  経理を志望した理由はありますか。

すずか:
商業高校出身、大学で経営学部に入ったのと会計事務所でアルバイトをしていたこともあって、経験を生かして経理として働きたいと思っていました。

-高校からずっと数字に触れてきたのですね。

すずか:
正直最初のきっかけは、5教科学びたくないという理由からなんです(笑)
中学校の時に今後も5教科を主に学び続けても周りに追いつけないのではと感じました。

進学校選びで商業高校の説明会に参加した時に、商業科の授業では5教科よりも商業科目のウェイトが大きく、全員イチから新しいスタートができるというところに魅力を感じて選びました。

実際入学して当初は専門用語もまったく分からなかったのですが、勉強しながら分かっていく過程がとても楽しかったです。

大学では専攻、ゼミ共に会計学をメインに勉強していました。

- 就職活動は経理だけだとかなり件数が限られそうですが、他に見ていた会社はありましたか?

すずか:
経理のポジションは新卒で調べると本当に少なく、受けていないところもあるのですが、調べてみた限り5社ほどでした。
あとは総合職など配属先のひとつに経理があるという感じで、入社しないとわからないようなポジションが多かったです。

候補が少ないので他の職種も検討しようと思っていた時に、周りから人の話を聞くのが上手と言われたことを思い出し、人材紹介会社なども見ていました。

調べていくとやっぱり経理で働きたいという気持ちがより強くなったので、1社1社に時間をかけて就職活動を行っていました。

- 実際にペパボ経理として働いてみてギャップなどはありましたか。

すずか:
ペパボの経理として働きたいと思った理由がfreeeの導入記事でした。

テクノロジーの力で業務を改善し効率化していくことに魅力を感じて入社したので、実際にリモートで月次を締める様子を見てオンライン経理の可能性を改めて感じました。

実務については学校で学ばないので、会計システムの使い方は入社してから学びました。

わからないことはSlackなどの履歴を調べたり、情報を収集したりと自分の中で考えてから、先輩に質問するようにしています。

- やりがいや働きがいはありますか

すずか:
会社の成長とともに取引が増えているので、都度新しいものに触れることもやりがいにつながっています。

新しいものが発生するということは大変でもありますが、ルーティン業務だけではなく新鮮です!

- すずちゃんはコロナ禍での新卒入社だったので研修からずっとリモートワークでしたね。リモートワークで不安なことはありますか。

すずか:
チームメンバーと直接会えなかったのでコミュニケーションに不安はありましたが、リモートでもひとつひとつ丁寧に教えてくれました。

また、先ほどの齊藤さんの話にもあったように、朝会と夕会、経理ルームと質問しやすい環境が整えられていたので不安はどんどん少なくなっていきました。

朝会はその日行うことをパッと話し、夕会では1日やってみて分からないことなどがあれば相談をする感じなので、長いときは1時間ほどしっかり話すことができます。

- 今後、経理としてどのように成長していきたい、という目標などありましたら教えてください。

すずか:
チーム内で担当が分かれていますが、経理の業務は繋がっていて最終的に1つの決算書が作成されます。そのため、今担当している処理をより理解するためには、他の業務についても理解する必要があると考えます。

ペパボの経理は様々なことにチャレンジできる環境のため、自分が担当できる業務範囲を広げながら、経理業務全体の理解を深めていきたいです。

(Slackの経理チャンネルの様子)

経理もメンバーシップ型からジョブ型へ

- 今後、経理財務チームとしてやっていきたいことはありますか。

さいちん:
まだ出社が必要なものに対して、できるだけリモートで完結していきたいです。
もちろん法令に関わることもあるので、できる範囲から進めていく予定です。

組織もある程度人数が揃ってきて、各々の業務に慣れてきたところなので、今後は属人的になっているものを解消し、担当者の複層化を進めています。
各自の業務範囲を広げていくべく、OKRにも入れて取り組んでいます。

また、別のアプローチとして経営数値面からの事業部支援も行なっていきたいと考えています。

目標達成のために売上とコストの管理はとても重要なので、各経理担当者がその点をよく理解したうえで会計面からサポートしていけると良いですよね。
事業部への支援が最終的にチームの成長につながると思っています。

- 今は新卒採用、中途採用共に積極募集しています。採用の背景について教えていただけますか。

さいちん:
大きく2つあり、業務負荷の軽減と+αへのチャレンジです。

まず業務負荷の軽減ですが、日常業務については現メンバーでまわすことができています。ただ、期日の関係で一時的に負荷が大きくなるところがあるので、増員によってそこを緩和させたいと考えています。

そして、もうひとつの+αへのチャレンジですが、これは日常業務以外のアクションを活性化させていきたいという想いがあります。
経理は日常業務を正確かつ適正に処理することが重要ではあるのですが、それだけでなくリモート化や電子化などの新しい時代の経理をチームでつくっていきたいと考えています。
新しい仲間とともに、+αへのチャレンジを促進させていきたいですね。

- 最後にこんな人と一緒に働きたい、人物像などありますか?

すずか:
私からは学生さん向けにお話ししますね。
最後まであきらめないで仕事をやりきることができる人と働きたいです!

経理では単純な作業をもくもくとやる必要があるので、途中で投げ出ださず、自分の仕事をまっとうできる方がいいなと思います。

さいちん:
時代の流れとしてDXはありますし、会社としても新しいサービスや取り組みにチャレンジングではあるので、旧態依然ではなく変化に対して対応できる人、チャレンジできる人に仲間になってくれると嬉しいですね。

上から指示があって1から10をやっていくわけではなく、手を上げてくれた方にお願いしていきたいと思っています。

自分の考えや提案がなかなか実行できなかった方などはペパボ経理財務でよりエキサイティングに働いていただけるのではないでしょうか。

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