つくる人にならなかった私が、CSを14年続ける理由

自己紹介

大久保 愛(おおくぼ あい)
Facebook:@i.maegami
あだな:らぶちゃん
CS室ホスティンググループマネージャー。2007年に「ロリポップ!」のカスタマーサポートとしてアルバイト入社。好きなドラマは最高の離婚と古畑任三郎。最近の悩みはイヤホンのしすぎで外耳炎になったこと。


こんにちは!CS室ホスティンググループ マネージャーの大久保と申します。

このコラムは、将来何をするか悩んでいる方をほんの少し救うこと、仕事を選ぶ上でCSを1つの選択肢に入れてくれる人を少しだけ増やすことを目的に書いてみました。マネジメントについてはほぼ触れていない内容になってしまいましたが、私の経験やCS(カスタマーサービス)に対する思いを赤裸々に綴っていますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

つくる人への憧れと、つくる人にならなかった自分

採用面接をしている時、応募者の方から「CS職を選んだ理由」を聞かれることがあります。ご自身のキャリアを考えるにあたり、仕事を選んだ理由やきっかけは気になるところだと思います。私の個人的な意見ですが、CSは積極的に選ばれる職種ではなく、現実問題としてキャリアを築きづらいという側面もあります。だからこそ質問される方がいらっしゃるのかもしれません。そこで今回は、誰かのヒントになればと思い、私が今の仕事をすることになったきっかけをご紹介します。

出会いのきっかけは挫折

学生の頃の話になりますが、もともと芸術やデザインに興味があり、芸術工学を学べる大学に進学しました。入学当時はクリエイターやデザイナーの方々に憧れ、将来そういう仕事に就けたら素敵だなと胸をときめかせていましたが、現実を見たり、自分の努力不足があったりで、結果その道を選ぶことはありませんでした。一度だけ映像制作系の会社に就職するタイミングはあったのですが、色々なことが重なりそれも無くなりました。小さい規模ではありますが、挫折の連続でした。

そんな時期、たまたまインターネットでペパボ(当時は株式会社paperboy&co.)がアルバイト募集していることを知りました。ペパボの存在は「ロリポップ!」やオモコロ経由で知っており、周囲にもファンがいる会社だったので、おもしろそうだと思いすぐに応募しました。それがCS職のキャリアのスタートです。正直行き当たりばったりで、誇れるようなものではありませんでした。

未熟で、やりがいだらけ

アルバイトでの入社だったので、いつかは辞めるのだろうと思っていました。アルバイト中に就職活動もしていました。ですが、結果ペパボに残ることを選び、その後正社員登用を経てマネージャーになりました。辞めなかった理由は色々ありますが、一番の理由は「今辞めたら後悔するから」だったと思います。

入社後から所属していたカスタマーサポートチーム(現・CS室ホスティンググループ)は、あくまで私の視点ですが、今と比較にならないくらい大きな課題が山のようにありました。まだ組織が成熟していなかったこともあり、明文化する文化がなかったり、教育体制が整っていなかったり、サービス改善に注力できていなかったりと、多種多様の課題が至るところに転がっていました。そして私自身も決して積極的に動けていたわけではなく、組織を良い方向に持っていく努力が十分ではありませんでした。今思うと反省だらけです。

それでも経験を積んでいくと、少しずつ組織の改善点に気付いたり、改善のために動けるようになっていきました。そのタイミングでペパボを辞めるかどうかを決断するタイミングが来て、まだ自分にはやるべきことがある、今辞めると後悔しそうだという気持ちがあり、残ることを選びました。必ずしも私がやる必要はなかったでしょうし、私がいなくても組織は良い方向に向かって行ったと思います。勝手に自分が使命感を感じただけのことではありますが、そのお節介さが、お世話になった好きな会社への恩返しになっていればいいかなという気持ちでいます。

とはいえ、ペパボに残ると決めてから「本当にこれでよかったのだろうか」と葛藤したことは何度もあります。それでも、やるべきことは山積みで、やりがいの方が勝り、後悔のようなものはいつしか消えていきました。この経験で私が感じたことは、今の人生以外は存在しないし、選んだ後は本気でやれば得るものがあるということです。そして、もし自分に合わなかったら、いつでも別の道を選べば良いだけだと思っています。

CSは、維持して支える人たち

GMOインターネットグループには、マインドを明文化した「スピリットベンチャー宣言」というものがあり、経営マインドの項目で以下の言葉が記されています。

「エンジニア」「クリエイター」はグループの宝。新しい価値を創造し、育てることができる仲間たちを尊敬しよう。

月に一度スピリットベンチャー宣言を唱和するタイミングがあるのですが、上の言葉を読む度につくることができる人たちを羨ましく感じ、自分がつくる人にならなかったことを再認識させられます。つくる人たちはカッコいいし、心から尊敬します。

ただ、組織はつくる人だけで成り立つものではありません。つくる人がいれば、つくられたものを改善したり維持する人も必要で、CSは恐らく「維持する人」に当たります。サービスの品質を守ることや、顧客との信頼関係を保つことが担うべき役割であり、提供側と享受側の間に立って絶妙なバランスを取ることが求められます。結局、私はそのバランスを取ることが比較的得意で、何かを生み出す立場よりも調整役となる方が合っていたのだと思います。

組織の中で自分がどんな役割を担っていて、何を求められているかを適切に認識し、その能力を高めていくことが大事なのではないかと思います。私はつくる人にはならなかったですが、維持し支える人として、これまでの経験や学んだことを今の仕事に活かして行きたいです。

CSに必要なスキルとは?

これまでの内容で、CSに少し興味を持っていただけましたでしょうか?その方たちに向けてCSに求められるスキルをご紹介したいのですが、私たちの組織では現在スキル定義やスキルマップの作成にチャレンジ中の段階で、今はご紹介ができません。そこで今回は、コンタクトセンター(複数のチャネルを用いて顧客対応を行う部署)において必要とされる職能スキルの一例を以下にご紹介します。

  • コミュニケーションスキル
  • リスニングスキル
  • トークスキル
  • 質問スキル
  • シンキングスキル
  • ライティングスキル
  • ヒューマンリレーション
  • チームワーク
  • リーダーシップ
  • ネゴシエーション
  • 問題解決能力、論理的思考
  • ロジカル・ライティング
  • 統計基礎

(参考:「コンタクトセンターマネジメント」CMBOK2.0準拠)

各スキルの詳細は割愛しますが、一口に顧客対応と言っても様々なスキルが存在しており、経験や学びを通して一人ひとりの能力を高め続けることが求められます。CSのスキル定義やスキルマップがあれば、それをベースに体系的に学び、効果的なスキルアップにつなげられると考えています。完成した際には、ぜひみなさんにご紹介したいです。

幅広い活動領域

より良い顧客体験を実現するためのCS室とは。第10回マネージャーコラム」で紹介されているように、CS室の組織体制は、Hosting・EC・minneの3グループから成り、各グループ内に3つのチーム「QC(Quality Control)」「Customer Success」「Customer Ops」があります。この中で、みなさんがCSと聞いてイメージするであろうカスタマーサポートを担っているのは、「QCチーム」です。QCチームは、CS室の主軸とも言えるチームであり、約8割のパートナーが所属しています。今回は、私が所属するCS室ホスティンググループのQCチームにおける活動についてご紹介します。

CS室ホスティンググループQCチームでは、大きく分類すると現在以下の活動を行っています。

  • オペレーション(=カスタマーサポート)
  • 業務プロセス改善
  • トレーニング
  • ソーシャルメディア活用
  • 健全化

QCチームに所属するほぼ全員が担当するのは、オペレーション(=カスタマーサポート)です。各サポート窓口でのお客様対応はこの活動領域に含まれます。それと並行しながら他の活動も行っています。

業務プロセス改善は、生産性向上やコスト削減を目的とした改善活動です。業務フローの工数削減や業務の標準化・自動化など、カスタマーサポートの組織運営と業務の品質管理を担当するQCチームにおいて重要な活動です。

トレーニングはいわゆる人材育成で、新しく入社したパートナーの初期育成や、パートナーの継続育成を行う活動です。いま重要度が上がっている活動領域のため、今後強化する予定で動いています。

ソーシャルメディア活用は、SNSを活用しユーザーとの良好な関係性を構築することを目的とした活動です。実は、ホスティングサービスの各Twitterアカウントも、QCチームのパートナーが更新したりしています。

健全化は、ユーザーへの啓蒙や悪用を防ぐための対策など、安全・安心なサービスの提供を目指した活動です。異変がないか毎日チェックや対応を行う必要があり、地道で継続的なアクションが求められます。

以上のように、QCチームでは、カスタマーサポート以外にも様々な活動を行っています。それらの活動を並行し、各活動領域で成果を出すことによって、結果として顧客との信頼関係を構築するチームとなっています。

これからやりたいこと

これからのCS室は、顧客体験(CX)を重視し、問い合わせ対応中心の組織から顧客価値を創出する組織にシフトしようとしています(参考:「より良い顧客体験を実現するためのCS室とは。第10回マネージャーコラム」)。前にCS室で話題になった「おもてなしの幻想」という本でも、「感動的な顧客サービスは、顧客ロイヤリティを上げていくことには関係がない」という新しい視点での内容が書かれており、我々が提供する顧客サービスについて見直すきっかけを与えてくれています。

また、前述の通りこれから人材育成も強化する予定で、既存のトレーニング用マイルストーンの見直しをはじめ、前述したスキル定義やスキルマップで体系的に学べる環境を作り、よりパートナーの成長や市場価値の向上を促進できるような組織にしたいと考えています。

CSは変革期を迎えています。一緒にCSの未来を作っていきませんか?CSに少しでも興味を持っていただいたり、魅力を感じていただけましたら、ぜひご連絡ください!

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。このコラムを読んでくださったみなさんと、いつかどこかで一緒にお仕事できると嬉しいです。

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