リモートワーク快適化プロジェクトの立ち上げから1年、新しい働き方の考えとは?

新型コロナウイルス感染対策として昨年1月に急遽開始したリモートワークも1年が経過し、ペパボの働き方やパートナーの働く意識も大きく変化しました。今回のHRブログは、リモートワークへの移行にあわせて結成した「リモートワーク快適化プロジェクト」の責任者である永椎執行役員にプロジェクト立ち上げから現在までの変化についてお伺いします。

自己紹介

永椎 広典(ながしい ひろのり)
あだ名:ひろくん、しーちゃん 
instagram:@nagacy
執行役員、福岡支社長。最近ハマっていることは、ボルダリング。

ーまずは、リモートワーク快適化プロジェクトが発足された背景と、プロジェクトの目的を教えてください。

永椎さん:
GMOペパボでは、昨年1月下旬より新型コロナウイルス感染防止対策として急遽パートナーのみなさんに自宅を職場として働いてもらうこととなったのですが、当然のことながらオフィスとは異なり働くための環境とはなっていないため、いままでと同じように働くことが難しいことは明らかでした。

これらリモートワークへの切り替えに伴うさまざまな問題を全社横断で迅速に解決すべくプロジェクトが発足しました。

当初はプロジェクト名のとおり新型コロナウイルス感染対策として急遽開始したリモートワークにておこる問題を解決し、すこしでも働きやすくすることを目的としていましたが、プロジェクト発足から1年以上が経過し現在はこの大きな変化を通して、リモートワークはあくまで手段の一つととらえた上で、これからの働き方をもっとおもしろくし、ペパボ全体をパワーアップさせることを目的としています。

ープロジェクトメンバーはどのようにして決められたのですか?

永椎さん:
プロジェクト発足前に、まずどんな問題が起こっているのかを管理部門のマネージャーなどが集まって、今後想定されることも含めて問題を洗い出し「ファシリティ」、「福利厚生」、「ネットワーク」、「セキュリティ対策」、「労務・マネジメント・勤務体制」とそれらに関連する「財源」というカテゴリに分けました。

そして、それぞれを最も専門的に行える方に責任者となっていただきタスクに応じて必要なメンバーを招集しました。

ープロジェクトがスタートした時はどのようなこと(活動)からはじめましたか?

永椎さん:
まずは「できる限りオフィスにいたときと同じクオリティで仕事ができる状態にする」ということが一つの目標でした。

その上で最も重要だったのは、自宅を職場にしていただくパートナーの負担を軽減・解消することでした。

※昨年8月に公開した「福岡管理チーム」の取り組みに関する記事

永椎さん:
ひとつは環境づくりで、具体的には机、椅子、モニターの購入支援制度と希望者にはオフィスにあるチェアを配送しました。

あわせて自宅で働くことで発生する光熱費を負担するための「リモートワーク手当」の制度づくりを行いました。

また、顔が見えないテキストコミュニケーションが主体となる中で、我々が大切にしている3つのこと「みんなと仲良くすること」「ファンを増やすこと」「アウトプットすること」

を前提として、パートナー同士の関係性をよりよくするための各種コミュニケーションツールのガイドラインの作成も早期に行いました。

ガイドラインの内容の一部

ーペパボは昨年6月にリモートワークを基本とする勤務体制に移行し、現在も継続中です。現在の会社の状況について教えて下さい。

永椎さん:
リモートワークを開始してからは、四半期ごとにパートナーへアンケートを取って、状況を確認しています。

直近のアンケートでは87%の方が”今の働き方に満足している”と回答しており、この数字は回を重ねるごとに上昇しています。

大きな要因としては2つあって、ひとつは通勤がなくなったことによって自由な時間が増えたこと、ふたつめは居住地を選ばない採用になったことでそれぞれのライフスタイルに合わせた多様な働き方ができるようになったことと考えています。

また、生産性についても75%の方が”自部門の生産性に満足している”と回答しており、それぞれに最適化された環境が整ってきたことと、部署ごとにコミュニケーションの取り方などを日々工夫されていることが結果につながっています。

永椎さん:
一方で、業務上必要なやり取り以外の偶発的な雑談などが減ってしまったなど、オフィスだからこそできていたことがなくなったという声も多く見られます。こういった点はペパボの文化形成や継承に大きな課題だと認識していて、出社ガイドラインなどを作成するなどして解決すべく動いているところです。

具体的には、新しく入社したパートナーの方と所属部署のマネージャーに、(新型コロナウイルスの状況次第ですが)最初の5日間オンボーディングを兼ねてオフィスに出社いただいています。

また、総務メンバーがオフィスツアーをして新しく入社された方と交流する機会を作りました。同じチームメンバー以外にも社内に気軽に話ができるメンバーを作る取り組みをはじめています。

オフィスツアーの様子

ープロジェクト開始時と現在で、プロジェクト内容に変化はありましたか?

永椎さん:
プロジェクト開始時はとにかくパートナーが自宅で働く上での障壁がたくさんあって、ひたすらそれを解決してきたんですが、数ヶ月たつと文字通りパートナーのリモートワークは快適に近づいてきたと感じていました。そこで、数年前から検討し、移行に向けてHRを中心に調整を進めていたリモートワークを基本とする勤務体制へと2020年6月に移行しました。

これによって「コロナ対策」という事業継続とパートナーの安全を守るという目的から、「ペパボをより強くする」という目的にかわりました。これを受けプロジェクトはファーストシーズンを終えて、セカンドシーズンに入るぞ!と決め『働くを”もっとおもしろくできる”』を合言葉に再出発することとなりました。

ーペパボのリモートワークの今後についてお聞かせください

永椎さん:
この一年を通して、リモートワークでもオフィスと変わらず多くのことができるということを体験できました。ただ、リモートワークというのは手段の一つであり、それにとらわれないようにしています。

改めてオフィスだからこそできることや、顔を合わせるからできることの可能性を追求しながらオンラインとオフラインを最大限駆使して、働くことをもっともっとおもしろくしていきたいと思います!